思ったより長い!ガリバー旅行記

November 3rd, 2012

ガリバー旅行記 (角川文庫)

ガリバー旅行記 (角川文庫)

ジョナサン・スウィフト(著)、山田蘭(翻訳)(2011)『ガリバー旅行記』角川文庫
評価:2

ガリバー旅行記って、よく知られた小人の国は実は序章。
次章から旅をするのは大きい人の国、空島、幽霊の国、不死の国、日本(!)、馬の国。

これだけでどんどん設定が無茶になってくるのがわかるけど、
それぞれでしっかり設定を作りこんで、
価値観の違いにびっくり!みたいな綿密な空想を盛り込んでいるのは秀逸。
ここまで妄想を膨らませられたら、後年、作者が気を違えてしまったというのも頷けます。
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もはや歴史書。Web2.0 BOOK

November 1st, 2012

Web2.0 BOOK

Web2.0 BOOK

小川浩、後藤康成(2006)『Web2.0 BOOK』インプレス
評価:4

今さらのWeb2.0を復習しようと読みました。
6年前の書籍だから情報も古くなってるし、
これが来そう、みたいな予言もちょっと外してたりする。

でも、Webの歩んだ歴史、という見方をすると端的にまとまっていてわかりやすかったです。
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レクイエムは鳴り止まないっ

May 8th, 2012

アマゾンのサーバでエラーが起こっているかもしれません。一度ページを再読み込みしてみてください。

銀座の人通りやネオンは今や途絶え、あたりは殺風景なオフィスビルの谷間に排気ガスが淀んでいるだけだ。コヨーテはいなかった。

篠田節子(2002)『レクイエム』文春文庫
評価:4

篠田節子さんの短編集を読みました。
ファンタジーのフィルターで炙り出されるリアリティ。
天才的な主人公も、英雄的な展開も、伏線の回収もない。
でも確かに入口と出口があって、なにかを心に残してく。

それはがさがさした喉の渇きのようなものだったり、
灰色の息苦しさだったり、
遠くに見える流れ星のような希望だったり。
いつかまた読み返したくなるんだろうな、と思えるビターな小説。


にしても、こういう小説ってどう創ってるんだろう。
部分的には、自分の記憶と、誰かの記憶と、祈りのようなものとで紡ぎ出しているのだろうかと想像するのだけれど、冒頭で引用した『コヨーテは月に落ちる』に関してはまったく想像がつかない。
街にコヨーテが現れる、それを追ううちに不思議なマンションに閉じ込められる。
‥‥まるで破天荒な展開。
それでいて、描かれた思いはすごいリアル。

なにかの思いを、物語として昇華させられるって、すごいなあ。