ひさびさに重苦しい映画を観ましたよ。
『悪人』はあんま刺さんなかったけど、今日観た『瞳の奥の秘密』はヒットでした。
あくまで愛と罪に中心を置いた、ディープな人間ドラマを魅せながら、程良く配された伏線がラストシーンの心地よさを演出して、重さと爽快さと居心地悪さとが絶妙にまぜこぜにされた後味を残してくれました。
ヘア&メイクの妙も見ものです。
25年前の事件と今を交互に見せるストーリーなんだけれども、登場人物が歩んだ時間の流れをヘア&メイクできっちり表現しているから、過去と現在とを混同せずに話についていけたし、
同時に時の重みも感じることができましたよ。
ちょっとネタばれ。
心に残ったのは「記憶は都合のいいほうを選べ」とかなんとか言うせりふです。
確かにそう、と思った直後に、むしろ人は既にそうやって生きている、ということに思い当たったからです。
そのほうが幸せだしね。
端的な言葉で見透かされた感じで、ちょっと衝撃でした。
一見の価値ありだぜ、『瞳の奥の秘密』!